2015年8月28日金曜日

デフォルトの是非

「カネ貸しにとって、債務者がデフォルトすることはよくないことである!」という声明の正否を問えば、たいていのひとは「正」と答えるでしょう。しかし、世界中で倒産法制があることから明らかなように、これは正ではありません。実際には、状況がにっちもさっちもいかなくなる前に、さっさとデフォルトしたほうがよいというのが正しく、これは、そもそもなぜ倒産法制があるのかを考えたことがあればすぐにわかる理屈のはずです。

もっとも、金融機関の人間でもこれを直感的に理解している人はほとんどいないので、理解してもらうのは大変なのですが。

FT紙に、米国の企業向け融資で、コベナンツ(財務上の特約)がゆるゆるになってきているというが出ています。いうにことかいて、コベナンツがゆるいほうがデフォルトが少ないとは、笑止千万なのですが、ま、そういうことをいう輩がいるのはわからなくはないと。

そういえば、一時期流行していたバンクローン投信って、どうなったんでしょう。