2014年5月31日土曜日

好配当株ファンド

米国でも、好配当株ファンドが人気だったとか…。配当落ちという言葉があるとおり、配当というのは株主への還元なので、その分、還元する元である株式の価値は落ちる、つまり、配当は株主価値にはニュートラルだというのは金融の常識なのですが、そのような株を買う無邪気な投資家が多いと、結果として株価も上がるという現象が見られるのは否定できません。

もっとも、アメリカがまともなのは、高成長株(PERが高く、一般的には配当利回りはあっても低い)の人気が復活していて、好配当株ファンドから資金流出がみられるとか。日本の投資家が超無邪気なのは、今に始まったことではないですけどね。

2014年5月28日水曜日

バンク・ローンのETF

http://mobile.bloomberg.com/news/2014-05-27/leverage-addicts-get-junk-loan-fix-with-derivatives-etf.html

私自身は、以前エコノミスト誌でも触れたとおり、一般的な(日本で素人の投資家を相手に販売されている)バンク・ローン投信には批判的なのですが、まともな人が運用するのであれば、このようなレバレッジの利用もありかと。日本で販売するには大変かも、と思ったら、上場だからなんでもありですかね。

2014年5月27日火曜日

バーチャル銀行

-- Young people open to alternative banking - http://www.ft.com/cms/s/0/4b268aac-e479-11e3-a73a-00144feabdc0.html

店舗が不要というのは、現金が不要だったら当然ですよね。紙がない世界と、ビットコインの唯一の違いは「融資=預金の増加」という信用創造の差だけですかね。

もともとペーパーレスになっている証券なんて、ますます店舗不要ですよね。

2014年5月10日土曜日

金利スワップの効果

固定払いの金利スワップは、トレーディング(MtM)の観点から見ると、金利上昇によって利益、金利低下によって損失となります。ただ、イールド・カーブには一般的にローリング・ダウン効果があるので、固定払いの側から入るとローリング・ダウンに勝たなくてはいけません。また、受け取る変動金利よりも支払う固定金利のほうが高いので、キャリーもネガティブになります。

短期金利と比較した上で固定払いの金利スワップの効果を「ヘッジ」という観点から見ると、金利スワップは別に金利上昇のためのヘッジにはなりません。というのも、イールド・カーブはある程度の金利変動を織り込んでますから、それを超えて短期金利が上昇しない限りは金利スワップなどやらないほうがいいわけです。

「金利スワップで固定金利を支払う側になるのは、金利上昇のヘッジになる」という表現は、一般論としては正しいのですが、実際には、金利が上昇したからといって別にヘッジになるわけではなく、金利が一定以上の水準を超えるリスクのヘッジになるだけなのです。金利スワップ裁判では、控訴審でこの議論がなされているのですが、説明の方法が情緒的過ぎたのか、なんか、ボタンの掛け違いになっちゃいましたよね。

ロンドンの住宅価格はバブルなのか?

バブルの定義は「基礎的条件(ファンダメンタルズ)から『価格』が乖離すること」であって、バブルで利益を上げるためには「次の愚者を見つけること」に尽きると。まったくごもっともですね。

だからといってバブルを止められるわけではないですし、「これはバブルだから、俺/私は参加しない」と言っている間に価格が上昇し続けると、その人が愚者に見えるという…。