2011年3月27日日曜日

今般の円高について

 70円台の円高をこんな時期に見るとは思っていませんでしたが…。

 実需という意味では、確かに、日本の保険会社が保険金支払いに備えて対外資産を売却するとか、あるいは、(実際にはこちらのほうがインパクトは大きいのだと思いますが)海外の再保険会社が資産を売却して円転しなくてはならないといった話が伝えられています。

 また、復興需要に伴う経済回復への期待というのもあるのでしょう。

 私自身は、そもそも円高が悪いというのは必ずしも賛成しかねるので、今回の動きについても「なるほどね」という印象しかもっていないのが正直なところです。協調介入についても、そりゃ、あの速さで動かれるとみんなつらいんだろうとは思いますが、日本の復興を助けるために円安を許容して日本の輸出競争力を高めてあげようなどという気があるわけではないのでしょう。

 投機的な動きについてはどうなのか? 投機は必ずしも悪ではないと思いますし、今回の円高局面はストップ・ロスを狙いにいっているわけで、ストップ・ロス取引を組んでいた人たち自体、FXで投機していたわけですから、ま、痛み分けというか、どっちもどっちなんだろうなと思います。

 いずれにせよ、復興という観点から見ると内需という話なのだと思いますし、その意味では、円高は悪い話ではないような気もしております。ま、円を叩きうる人たちがいたら、責められるべきだったのかもしれませんが、それはそれで健全な動きのような気もしますし。

 今、私のような金融に携わる人間にできることはあまりないのですが、とにかく、金融機能が正常に働き、必要なところに必要な資金が回るよう、役に立つことはなんでもしたいという感じです。

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