人類はインフレは過去に何度も経験し、その怖さも充分に分かっている一方、ある程度、インフレ対策については経験則もあります。
一方、デフレはなかなか経験がなく、怖さも充分に伝わっていないうえに、対策について経験則もありません。
日銀の過去の政策に対して他国の中央銀行が冷徹なのはそこにあって、過去に人類がほとんど経験したことのない経済の対策に、〝頭のいい人たち〟(定義として、過去のことをよく知っている人たち)があたったため、常軌を逸した政策がとれなかったわけです。
常軌を逸することが重要なのは過去に例がないことに対応するためには当然なのですが、頭がよければよいほど、常軌を逸することができないんですね。
現在世界中で起きている各国のデフレ政策は、その意味、すべて手さぐりでしかありません。常軌を逸しても成功する保証がないのに常軌を逸することができるはずはないというエリートの発想が、どこまで持つのか、日本の問題としてではなく、先進国全体の問題として注目されているんだと思います。
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