2010年8月17日火曜日

すべては幻想

 あまり哲学ぶるつもりはないのですが、インフレとか景気というのは、たぶんにイリュージョンの世界だと思うことがあります。皆がインフレになると思えば自然にインフレになるし、皆が景気が好くなると思えば、自然に景気は好くなるものです。
 という観点からGDP統計を見ると、日本で実質GDPを見てももう意味がないと思います。確かに、インフレ率が年数%以上ある国であれば、インフレの影響を除いて実際はどうだったかを顧みる機会は必要だと思いますが、デフレの国で実質成長率を見ても、誰も好景気の印象を持っていない中では笑い話でしかありません。
 実際には無理なことは分かりますが、名目GDPを主要統計として皆が認識しない限り、ことの重要性が分からない人たちがまだ多いのではという危惧をしています。私たち人間はあまり賢くないので、イリュージョンが必要ですが、イリュージョンというのはそう思えないところには存在しません。名目GDPは実感ですが、実質GDPは単なる統計上の数字であって、実感のないところで景気が悪くなってないと言われてもしょうがないんですよね。
 日本は、GDPが年率3.7%で縮小している国である。このことを直視しなくてはいけません。

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