新リース会計が導入されると、不動産業界はどうなるでしょう?
会計的には、賃貸期間の分は所有権が及ばなくなるわけで、その分は資産が軽くなる一方で、賃貸料収入を長期間受ける権利が資産化されますから、結局はニュートラルなはずですね。また、投資用不動産は公正価値で評価するのでしょうから、リース会計の影響は受けないというのが建前ですね。これは私募ファンドもREITも同じはずです。
気がかりなのは、オン・バランス化させられる、特に、長期賃借をしてしまうと、バランス・シート上のインパクトが取得と同じになる場合に、賃借人が賃借を選択するのかという点でしょう。倉庫とか小売用の施設とかは、結構長期間な賃貸借契約が結ばれることが多いのですが、賃借人の側で所有しているのと同じ、つまり、金融取引をしたのと結果としては会計上のインパクトが変わらないのだとすると、資金調達能力がある人は賃借を選択しないことになります。
ま、このことはファイナンス・リースでも同じですし、もっというと、会計上のインパクトとは関係なく経済合理性だけを考える人もいるのでしょうから、大きな要因にはならないのかもしれませんが、注目は注目ですね。
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