2010年10月6日水曜日

資産価格の上昇

 それにしても、日銀さんが資産価格の上昇を意識するというのは、結構画期的ですよね。財政政策と金融政策とがかみ合っていないのが不安は不安ですが。
 たとえば、資産のリスク・プレミアムを下げるというのは、資産保有コストを下げるのと、マクロ的には同じというか、結局はアナウンスメント効果でしかない(日銀が日本中の不動産・株・住宅ローンをすべて買うわけにはいかない)ので、であれば、たとえば固定資産税の撤廃、株式保有に対する補助金、住宅ローン減税の大幅拡大で実質マイナス金利にする、というのと、実際の効果は同じわけです。
 ただ、よーく考えてみると、資産価格の上昇というのはインフレと同じわけで、インフレを起こしたいんですよということがポイントですよね。ですから、実質的なインフレ・ターゲット導入である1%というところの意味が大きいと思うのです。
 それにしても、資産価格が上昇するというのは資産を持っている人にとってはプラスですが、そうでない人にとってはあまり恩恵はなく、景気が好くなることによる間接的なメリットしかないんですよね。ま、しょうがないのかもしれませんが。ただ、であれば、やはりインフレを目標にすべきで、そうであれば、すくなくとも(消費者金融を含め)借金をしている人の実質的負担が減りますよね。

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