2010年3月25日木曜日

金融機関のクレジットの見方

格付け会社の金融機関格付けを担当する人って大変だろうなぁーって、いつも思います。究極的には、金融機関も他の企業と同様、カネが続いている限り潰れないわけで、カネが続かなくなるのは市場から退場を宣告される(ベアやリーマン)か、預金者がそっぽを向く(ノーザンロック)かなのですが、どちらも、政府が本気で支援すれば発生しないわけです。
なーんてことを、寝る前に今日のニュースのおさらいをと思って格付け会社さん達のホームページを見ていて、S&Pが新生銀とあおぞら銀のクレジット・ウォッチ・ポジティブを取り消したことに気づいてつらつら思いました。
ま、格下げしたわけではないのであまりとやかく言ってもしょうがないのですが、新生は不動産エクスポージャーがでかすぎる上に消費者金融(シンキとアプラス)が不安というところはうなづける一方、あおぞらはリスクも少ないが儲けられもできないだろうという評価で、第三者的には笑っちゃうというか、信用リスクの側面からビジネスモデル(の欠如)を指摘されるということになりました。
プライベート・エクイティが株主だと、どうしても目先の利益も追いたくなるし、ただ、その結果、長期的に株主価値を生み出すような顧客基盤がないがしろになるというのは両行に共通しているのかもしれませんな。

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