2013年9月30日月曜日
新著の宣伝
宣伝でした。
投資用マンションと格付け
「新築好きが多い」ことと「業者がえっらい儲けている」ことから、中古は新築よりも40%安いにもかかわらず「賃料には大きな差はない」んですって。
これ、新築を手掛けない不動産屋さん、訳してもらって配ったほうがいいですよね。
もうひとつのポイントは、証券化の対象になっているということは、ちゃんとローンを付けている金融会社があるっていうことですよね。それはそれで、いいことだと思います。
米予算・債務上限
ま、円高はしょうがないんでしょうけれど、今後はどうなりますかね。ガバメント・シャットダウンは(若い人は覚えていないでしょうが)昔もありましたが、デフォルトは…。
実は、個人的には一時的なデフォルトの影響はみんながいうほどは大きくないような気がしているのですが、こればかりは起きてみないとわかりませんね。1500年から1800年の間にフランスは8回、1500年から1900年の間にスペインは13回デフォルトしたという説もあるようですが。
CLO
"CLO issuance highest since 2007" http://feedly.com/k/1bU37RW
アメリカでCLOの発行が増えているようですね。トラックレコードを見れば当然なのでしょうか。
2013年9月28日土曜日
ロンドン一極集中の解消
FT紙に、イギリスでロンドンではなくてイングランド北部都市の安い不動産に投資するというヘッジ・ファンドの話が出ています。ロンドンと北部との差は広がりすぎで、今後、その揺り戻しがあるというものです。
私はこれに対して正否を論じるほど詳しくはないのですが、この手の話というのは、あたれば神格化され、はずれても忘れられるだけという、市場予測の典型例のような気がしています。ま、相場というか、世の中そんな人ばかりと言ってしまえばそれまでなのですが。
2013年9月27日金曜日
アメリカで不動産市場が少しずつ熱くなっているらしい
日本でも、不動産ファンド・バブルのとき、東京だけでは飽き足らず、地方都市(一応は県庁所在地)のビジネス・ホテルとか、開発物件とかに手を出して、痛い目に遭った人達がいたことをふと思い出しました。
2013年9月25日水曜日
フィッチはときたま不思議なことをする
それにしても、パチンコや競馬・競輪・競艇・オートレースを「確立したギャンブル産業」と言い切るとは…。在香港のアナリストの人が書いているのですが、さすがフィッチっていう感じですね。ムーディーズやS&Pには怖くて書けまいという気がいたします。
2013年9月23日月曜日
ドイツの総選挙
2013年9月22日日曜日
契約締結前交付書面と懲役
2013年9月21日土曜日
投機的格付け企業向け融資が熱くなっている件
知っている人は知っている話ですが、90年代後半に銀行が自己資本対策で発行したCLOはバランスシートCLOと呼ばれ、できるだけ臭いローンを対象にするなど逆選好の対象になりやすさが内在していました。ところが、ノーティーズ(いたずらものという意味ではなく、ゼロを英語でノートということに由来する2000~2009年のこと)の前半に出てきたアービトラージCLOというのは、要するに、クレジット投資会社が、エクイティのリターンを上げるためにレバレッジをかける手段であって、エクイティの人たちは逆選好をするインセンティブがなく、むしろ、適切な運用をする強い動機を有していました。
さらに、レバレッジド・ローンは投機的格付け企業向けですが、企業は自社を潰そうとして経営していることは稀なので(日本で、失敗例がある粉飾会社向け企業融資はさておき)、金融危機だろうがなんだろうが、債務者の側は一所懸命経営をして、結果として借金は返そうとしているのです。借金を返そうとして経営しているわけではないのでしょうが、貸している側から見れば同じことです。
その結果、レバレッジド・ローンは金融危機でもパフォーマンスが好調だったんですね。その結果、この資産は安全性が確認されたということで、ここにきて投資資金が流入しているようです。ロイターには、ヒルトンやデルでカネが借りやすくて困っているっぽい話が報道され、また、コベナンツの軽いローンも流行していることが報道されてます。
クレジット投資も本質的にはオプションの売りなので警戒が肝心なんですが、プロがやる分には自業自得なんでしょうね。ま、ブラック・スワンの著者からするとちゃんちゃらおかしいっていう話なんでしょうけれど。
剰余金の処分と借入
そこで行われるのがディビデンド・リキャップと呼ばれるレバレッジド・ローンで、通常は(というか、日本では)レバレッジド・ローンというのは企業買収のための融資ですが、会計上の剰余金を配当するために借り入れをするやつです。海外ではめちゃくちゃポピュラーで、プライベート・エクイティが上場や転売することが難しいときに、おカネを抜き取る手段として用いられます。もちろん、格付けは悪くなりますが。
日本の場合は自社株買いを用いるのが一般的みたいですね。自社株買いも剰余金の処分としてなされるべきですから本質的には同じなんですけど。そうか、自社株買いのための融資は前著にも前々著にも入れるのを忘れていたので、次回作には入れとかなきゃ…。
2013年9月20日金曜日
PEファンドのセカンダリー
"Morgan Stanley Deal Latest Drop In Structured Secondary Bucket - Private Equity Beat - WSJ" http://feedly.com/k/18enKDa
プライマリー案件のほうが格好いいのでしょうが、本当に儲かるのはセカンダリーですよね。
2013年9月19日木曜日
資産運用と70+世代の蓄財動機
ところで、今の70歳以上の人たちって、高校や大学卒業したら働いて、親のスネなんかかじろうにもなくて、っていう人たちで、ヘタしたら親御さんからなにも相続していなかったりするわけですよね? その人たちが、自分たちはおカネを貯めて、しかも、それをスネかじられたりした上で、子孫に残そうと。それをアテにする信託ビジネスとかもあって、それはそれでやむを得ないのでしょうけれど。
でも、そのおカネって、使っちゃったほうがいいのでは?とも思うわけです。景気を好くするには、おカネを貯めないで使うのがポイントなわけで、景気が悪いことが今の若い人たちのスネかじりにもつながっているんですよね? 70前後の世代の人が、おカネを貯め込んでいるから景気が悪くなって、だから若い人たちが将来に希望が持てなくなって、だからなおさら70前後の人がおカネを貯め込むという悪循環になっていないでしょうか?
おカネは貯めるよりも使うほうがいいと皆に思わせることが景気浮揚のカギであって、リフレはその典型かと思います。これは世代間でも考えなくてはいけないことであって、もしかすると、相続税のありかたを考えることで、おカネがより消費に回るという効果も期待できるかもしれませんよね。
2013年9月18日水曜日
LIBORと格付け
単純に考えると、ベンチマークなどもともとは「デ・ファクト・スタンダード」でしかなく、多くの人が使うからベンチマークとして意味があるのであって、みんながベンチマークとして活用しなくなったらベンチマークじゃなくなるじゃんという気もするのですが、インサイダー取引をする人がいても株式市場は存在していて、やはりインサイダー取引は犯罪なわけで、あまりに広範に広がると規制すべきという議論になるのでしょう。
私は、格付け規制には基本的反対でして、格付けも信じる人がいなくなれば価値がなくなるんだから規制なんかする必要はないと思っているのです。しかし、あまりに広範になると、本来はプロが適当にやっておけばよかったのとはまた規制の有りようが違ってくるのかもしれませんね。
流動性(いつでも取引できること)を神聖視すべきでない
A fixation on liquidity is not healthy - http://www.ft.com/cms/5e70c3b8-1f83-11e3-aa36-00144feab7de.html
バスとか電気の議論とはちょっと違うと思うのですが、流動性は幻想の上に乗っかった概念だというのはそのとおりですね。
2013年9月16日月曜日
来年の株価・為替レート
ということで:
為替 → つまらんですが、100円を中心に90円から110円で推移、ただし、オーバー・シュートは円安方向ではなくて円高方向のリスクが高い。
株価 → 3月末に1万8000円、6月末に1万6000円、9月末に1万8000円、年末に2万円
としてます。あたりますかね?
人前でほめることは危険
FT紙のこのコラムを見ると、近しい人が褒められると、その人に対する同僚の敵意が増して逆効果になるとか。「○×賞」とかも逆効果になりうると。営業成績で表彰することがモチベーションになると思っている人たちがすべて間違っているとは思いませんが、効果を疑いもしないっていうのはどうかということなんでしょうね。
2013年9月14日土曜日
来年の国債利回り
ちなみに、FT紙には思いっきり反対のコメントが出てますね。国債ショート(空売り)はウィドウ・メーカーだと…。ま、逆円キャリーにはなるので、為替の空売りにもなっていてそこで儲かるじゃんというオチもついてますが(私は逆にそちらは反対で、円高論者なのですが)。
いい話も、悪い話も
ところが、金融商品の勧誘をする人は『絶対に』そんなことはいいません。新興市場通貨が一時期ぼろぼろになって、ここにきて少し回復しているようですが、どうせ「もう大丈夫」と言っているに決まっているんです。実際にはこのFT紙のコラムにあるように、慎重派もいっぱいいるのにです。
もっとも、市場全体が強気なんだとしても、それを信じてはいけないのは当然で、というのは、市場全体が強気だとしたら誰も持っている株や通貨を売りませんから、すぐに価格が高騰します。売っている人がいるということ自体、全体が強気ではないということの証明ですよね。
こういうまともなことばかり言っているから本が売れないんだということはよく分かってはいるのですが…。
2013年9月13日金曜日
スマート・ベータ
で、コモディティのETFでスマート・ベータ戦略を採用したものが登場したという話がFT紙に出てました。コモディティの世界も深く探求すると面白そうですよね。
2013年9月12日木曜日
金利上昇と債券
"Pimco listed bond funds tumble in value - FT.com" http://feedly.com/k/1d6q4iH
金利上昇局面では債券投資はつらいのですが、日本で言う上場投資法人が、純資産価格を下回って取引されているそうです。PIMCO運用でも例外ではないと。
2013年9月11日水曜日
社債のマーケットメーク
Markets: The debt penalty - http://www.ft.com/cms/0d1c9b38-195a-11e3-83b9-00144feab7de.html
債券には取引所取引がほとんどなく、ディーラー(金券屋ですね)が価格を提示するから取引が成立するのですが、規制が厳しくなってディーラーが在庫を減らしており、取引しづらくなっていると。金券屋さんはなくなっても困らないでしょうが、債券の取引ができなくなると困るよね、という話。
イギリスがデフォルトするはずはない?
The power of the bond markets is a bluff - http://www.ft.com/cms/46978a60-1961-11e3-83b9-00144feab7de.html
債券市場の力というのは現場にいたことのない人には想像しがたいんでしぃうね。でもこのコラムでは、そんなもの気にするなと。イギリスがデフォルトするわけがないというのは、確かに、一理ある議論ではありますね。
2013年9月10日火曜日
ダウ工業株平均(バンカメ脱落の噂)
2013年9月9日月曜日
前回の東京オリンピックと相場
Wikipediaによれば、東京オリンピックの開催が決まったのは1959(昭和34)年5月26日のことだそうで、日経のHPによると翌営業日の日経平均の終値は793.57。そこから、一本調子ではないものの、ほぼほぼ傾向的にはしばらく上昇を続けて翌1960年末には1,356.71、61年7月には1,829.74までいくものの、同年末には1,432.60、62年はほぼ横ばい、63年は5月に1,608.16まで行くものの年末には1,225.10なんですね。今回はどうでしょう。すぐに2万円というヘッドラインの業界紙もあったようですが…。
ちなみに、当時は均衡予算だったので国債の利回りはなく、為替も固定相場制だったので為替相場もありません。公定歩合は6.94%だったのが59年末には7.3%、60年半ばに再度6.94%、翌61年には6.57%まで下げられましたが、同年中に6.94%、7.3%と利上げがあり、その後、62年10月にはまた利下げに転じ、6.94%→6.57%→6.21%から63年4月には5.84%になりますが、64年には3月に6.57%となってオリンピックを迎えています。
要するに、一本調子はあり得ないっていうことなんでしょうね。前回はカラーテレビが普及するきっかけとなったみたいですが、今回はなんでしょう?
2013年9月8日日曜日
2013年9月4日水曜日
イギリスでの金利スワップの不適切契約の話
2013年9月3日火曜日
2013年9月2日月曜日
MMFは影の銀行なのか
EU tightens noose on money funds - http://www.ft.com/cms/ec11b26a-10bd-11e3-b291-00144feabdc0.html
レポ規制もそうなのですが、いわゆるシャドー・バンキングの規制強化が(日本以外では)強烈ですね。MMFは、直接は信用創造にタッチしないのですが、バックを割れないという妙な信頼感が悪い方向に働きがちだというのは事実なので当局の関心も分かりますけどね。