2013年8月31日土曜日
ロンドン郊外としてのパリ
でも、パリってそんな窮屈な街なんですかね。確かにロンドンが異常なんだとは思いますけれど。
危ないBIITS → 日本の個人投資家がヤラれているものばかり?
バンカメ・メリルはCRASHというのを考えたそうで、Cはコンフリクト(紛争)、Rはレイツ(金利→米テーパリングですね)、Aはアジア、Sはスペキュレーション(投機)、Hはハウジング(住宅市場)だそうで、これらが秋の危機感の元になると。ま、別にいいんですけど。
元ネタはFT紙です。
略語は証券化の世界でも一時期流行りましたね。
ちなみに、『危ないBIITS』は正確にはfragile five biitsで、fragileは「危ない、壊れやすい」(割れ物注意の意味でも使います)でbitはthingとかstuffとかの表現のひとつで、危ない5つの国々という意味なんでしょうけれど…。
イギリスの経済指標と賭け屋
不勉強で同研究所については初めて聞いたのですが、ホームページを見てみると小さな政府主義っぽくて、私ごのみではありそうです。
テストステロンと収入(双子を観察)
で、双子で比べてみると、男の子は、もう片割れも男の子だったほうが収入が高く、出生前のテストステロンへのエクスポージャーが大きいと収入が高いと言えそうなものの、女の子の場合は、片割れが男の子だと若干収入が減る傾向が見られたとか。
一卵性と二卵性の差かもしれないなぁと見ていて思ったのですが、その点については分析できておらず、筆者によればデータがないし、過去の研究からは一卵性と二卵性とに差はないということだし…ということのようです。
アルゼンチンどうなるかしら
ソブリンの場合、イングランド法よりもNY州法を選択する傾向が強いと思うのですが、個人的には前者のほうが好きなので、これでソブリン債がイングランド法に偏るとしても、別にいいじゃんという感じでしょうか。
2013年8月30日金曜日
2013年8月29日木曜日
新型劣後債(別名『突発死』債)
‘Sudden death’ bank bonds on increase - http://www.ft.com/cms/cbc58026-0fd3-11e3-a258-00144feabdc0.html
銀行にとって質の高い資本としてみなされるには、自己資本比率が下がったときに株に変わるタイプか、元本がゼロになるタイプかのいずれかで、後者がアジアの投資家に人気だそうです。ただ、アメリカではティア1資本に算入できない可能性のほうが高いそうです。
2013年8月27日火曜日
会議の中心はおじさんばかり
消費税とかアベノミクスとか、いろいろ思うのは、名成り功遂げた人の意見なんか、これまでのデフレの張本人たちの話を聞いてもしょうがないと思うんですが。
消費税については、私は引き上げ反対ですが、なんか賛成派も情緒的だし、反対派に経済学的な意見を述べた人がいなさそうなのは、人選が意図的なんでしょうけれど。
2013年8月24日土曜日
すべての金融危機の源
アメリカのサブ・プライム問題は、経常赤字→資本収支黒字で中国からの資金が入り、サブ・プライムRMBSをドイツの投資家がいっぱい買っていたっていうことなんでしょうし。
アルゼンチンとヘッジ・ファンド
実際問題としては、最近発行されるソブリン債では債務交換に応じないこと自体が難しくなっているのですが、気を付けたほうがいいですよ!という話ということのようです。
<追加:10時45分>
FTアルファビルのコラムもありました。
2013年8月21日水曜日
レポ市場の影響
US repo pullback could have wider effects - http://www.ft.com/cms/e15bf36a-093a-11e3-ad07-00144feabdc0.html
銀行にレバレッジ規制が導入されると、レポ市場の回転が悪くなって、資産価格に影響を与えるという説です。機能としては預金準備率と同じで、無限の信用創造ができない、あおの程度問題を議論しているわけで、通常はヘアカットとして処理される問題ですよね。記事の言いたいことは分かるものの、いざという時に市場が収縮するのは自律的出、あまり意味のある反論とは思えないのですが。
2013年8月20日火曜日
銀行を健全にしたら
"Safe banks do not mean slow growth" http://feedly.com/k/18GbGuX
金融危機後に思ったのですが、キャピタルの価格が上がるとローンの収益性を上げないわけにはいかず、それに対応できれば銀行の健全性のメリットのほうが大きいのかもしれませんね。
なんでもオークションにすべき?
"Rent at Public Markets" http://feedly.com/k/13zvbXP
もっとも、それはそれで取引コストがあるのでいかがかとは思いますが。
2013年8月19日月曜日
講義要綱:テレビドラマから見る、アメリカ現代文化論
- Family Ties:アメリカの二大政党制と、その典型的な支持層
- thirtysomething:30代が中年の始まりだった80年代
- Melrose Place:ロサンゼルスの富裕層を知る
- Spin City:アメリカの地方政治のありかたを考える
- Mad About You:アメリカにもある嫁・姑
- Friends:ニューヨ~クの家賃制限について知る
- The West Wing:アメリカの大統領選挙と副大統領
- Full House:アメリカの小学生はなにを勉強しているのか
- Life Goes On:アメリカの障害児教育
- The Wonder Years:ベトナム戦争と一般家庭
- Glee:アメリカの地域性
- Criminal Minds:捜査権から見る連邦制
- Numb3rs:学士以上の学位をとることの一般性
- Covert Affairs:CIAとはなにをやるところか
- Big Bang Theory:アメリカのおタク文化
- Bones:女性の上司を持つということ
- House:アメリカで「基金」を運営する意味
- Doogie Howser MD:飛び級について
- ER:有色人種と高度専門職
- Suddenly Susan:サンフランシスコとリベラル
- LOST:家庭崩壊は一般的なのか
- Frasier:職業としてのシュリンク
- how i met your mother:リレーションシップとはなにか
- Burn Notice:アクティブ・シニアとフロリダ
- NCIS:米海兵隊を知る
- CSI:テレビドラマとフランチャイズについて
- White Collar:アメリカの「コンサルタント」文化
- Chuck:米社会での"awesome"の蔓延
- Leverage:ハッカーとはなにをしているのか
- Desperate Housewives:主婦=隷属、とは限らない米社会
- JAG:軍人と民間との接点が意外に多いことを知る
- Northern Exposure:アラスカもアメリカ
- Magnum PI:アメリカ人がハワイに対して持っているイメージを知る
- Ally McBeal:対決型司法制度について
- Boston Legal:ボストンとニューヨークの差、北東部の共通性
- Dharma & Greg:東海岸の富裕層について
日本人はなんでも割高に買う
Private equity: Last of the risk-takers? - http://www.ft.com/cms/675bd9d4-ee11-11e2-a325-00144feabdc0.html
TPGの共同創業者のお言葉らしいです。私も同意見です。
2013年8月18日日曜日
リバース・モーゲージっていいよん!という話(米国版)
シェアソン・リーマン・ハットン
ソロモン・ブラザーズがなくなったのは最近で、キダー・ピーボディとかスミス・バーニーとか、DLJとかドレクセルとか、サミュエル・モンタギューとか、ベアリングとか、言い始めるとキリなないですね。
今回の話のいいところは、法律的にはエンティティがなくなったとしても、ブランド名は残してくれるらしいこと。メリル・リンチくらいは確かに名前としては残っていないとね、という感じでしょうか。日本ではどうするんですかね。一応、銀行と証券は別エンティティにしておくほうが都合がいいでしょうから、証券のほうをメリル・リンチのままにしておくんですかね。
2013年8月17日土曜日
アメリカンとUSエアーの合併阻止と地方空港
合成CDOの格付け手法変更(ムーディーズ編)
この手の商品について、格付けの精緻さを議論するのはもちろん有益なのですが、ムーディーズが問題視している論点は、実は投資家側は分かって無視をしていたのではないかという気もとてもします。現実に合わせて格付け手法を見直すのはもちろん大事ですが、結局、なかなか投資家の欲に勝つ方法はないということなんでしょうね。
「家は年金の代わりにはならん」という話(英国版)
投資用マンションはやめとけという最後のほうの意見には基本的には賛成ですかね。
住宅ローンと強制収用(強制収容ではない)
ババを引くのは誰?(ヨーロッパの銀行編)
FT紙に面白いコラムが出ていて、ココスは熱力学の第二法則(永久機関は存在しない)に反しているというのです。ココスの利息を払い続けるためには、定義として銀行の顧客が銀行に利息を払い続けられるだけの名目成長が必要なわけですが、そんなに先進国の経済が成長するはずはなく、どこかで破綻するんちゃうの?という話ですね。ココスを発行するのが一部の銀行であればともかく、我も我もということであれば、最終的には株になっちゃうっていうことなんでしょうね。
で、ババを引いているのはヨーロッパの年金基金だということなのですが、実際にはココスはアジアの投資家が多く買っているという報道も見たことがあり。
2013年8月16日金曜日
金利と住宅取得の容易さ
http://www.fitchratings.com/gws/en/fitchwire/fitchwirearticle/Low-Rates-Make?pr_id=799596
オーストラリアで、金利が低くて家が買いやすくなってるけど、金利があがったらアブないよという話なのですが、別にオーストラリアだけの話でもないですよね。
2013年8月15日木曜日
プレゼント交換
"Buyout Firms Stop Passing The Parcel" http://feedly.com/k/16LLUUJ
プライベート・エクイティ案件で、ファンド間転売の割合が減っているそうです。ただ、案件の少なさは変わらないようでして、一時的な現象だろうとも指摘されてますが。
2013年8月14日水曜日
英国債利回り上昇
Gilt yields hit two-year high - http://www.ft.com/cms/s/0/d2e1ff42-043e-11e3-8aab-00144feab7de.html
英中銀としては『将来展望』によって予見性を高め、不確実性プレミアムを抑制することでプラスの効果を狙ったのでしょうが、景気が思ったよりも好調で、かえって予見性を悪化させているということのようで。
2013年8月13日火曜日
ヨーロッパで事業債が好調
信用保証保険の復活
Muni bond insurers target bankruptcy boon - http://www.ft.com/cms/595985b6-012b-11e3-8918-00144feab7de.html
デトロイト市の財政破綻で投資家が信用保証保険の意義を再認識、ビジネスが復興する予想が高まっているとか。デトロイトそのものからの損失は微小(担保で守られると踏んでいる)という見積なのも好材料とか。
ファクタリングを利用すると客が逃げる
Asset-based lending fear holds back SMEs - http://www.ft.com/cms/943b3bd0-f446-11e2-a62e-00144feabdc0.html
売掛債権を担保に融資を受ける(証券化や手形担保も同じですね)と、客が警戒して、ビジネスにマイナスになるんだそうです。日本の手形割引は割引依頼者に遡及するのでこのようなことは起きませんし、手形の取立ては銀行に依頼するので手形であれば問題ないんでしょうけれど、売掛金だと確かにそうですね。
しかし、イギリスの話ですからねえ。ちょっと驚き。
政治家の失言がアジアの平和を脅かす?
Gaffe-prone Japan threatens Asian peace - http://www.ft.com/cms/c4d9e34c-033a-11e3-9a46-00144feab7de.html
書いてあることにすべて賛成はしませんが、どう思われるかを計算しながら発言するのも外交のうちですよね。石原さんとか確信犯なんでしょうし。
2013年8月12日月曜日
2013年8月10日土曜日
経済成長なければ、財政健全化なし(しかし十分条件ではない)
景気がよくなれば、地方財政にもプラス
消費税増税 → 消費減退に伴う景気悪化 → 直接の税収のプラスとどちらが大きいか
消費税を増税しない(むしろ財政支出を増やす) → 景気を刺激 → 税収増 → 増税しない(あるいは財政支出増)のマイナスとどちらが大きいか
という議論があって然るべきです。このバランスを取るのが難しいのは皆知っていて、それを決断するのが選挙で選ばれた政治家のはず(逆に言えば、選挙で選ばれていない学者は好き勝手というか、自分が正しいと思うことを、特に根拠がなくても言い続ければいい)なんですね。
ということを、ふと、地方財政の話を見て思いました。
2013年8月5日月曜日
アクティブ運用をする人は必要
私自身は、アクティブ運用は無駄だという意見の持ち主ですが、だからといって、アクティブ運用が悪いといういうつもりはありません。資本主義の前提として、他の人よりも儲けたい、他の人よりも自分が儲けられる、と思ってリスクを負う人がエラいわけで、アクティブ運用はそれと同じです。アクティブ運用の否定は、財産をひとつの株式に投資する、つまり起業の否定なわけで、まともな資本主義者で(ということは、某国の前政権は入らないという説がありえますが、それは置いておいて)起業スピリットを否定する人は皆無でしょう。
また、アクティブ運用批判は、要するに、アクティブの半分はパッシブに勝ち、半分はパッシブに負けるというもので、しかも、その勝ち負けは偶然だというものです。しかし、それは当り前で、パッシブの定義が平均なのですから、中間値と平均が同じであれば(違うと思うには金融はあまりにも完全市場に近すぎますね)、半分が負けるのは当然なのです。アクティブを進める私のような人間が存在するためには、アクティブ運用をする人が必要なんですね。
という話がFT紙に出てました。こういうファンダメンタルな議論をすることも、たまには重要ですね。もっとも『寄生』とまで言わなくてもいいでしょ、という気もしますが。
Living will って
"Banks’ ‘living wills’ start to take shape" http://feedly.com/k/13R33sN
大銀行は、いざというとき自身をどうやって解体するかの計画をたてておかなくてはいけないとされていて、それがだんだんと頻繁に見られるようになったという話です。 Living wills って、死後ではなく、生きていながらの財産分与っていうニュアンスなんですかね。
2013年8月4日日曜日
資産運用に大切なのは、いかに使うか!
これは資産を保有しない場合にも通用する話ですが、日本の投資信託でものすごく高い手数料がかかっていることを考えると、ふむふむと思うところではないでしょうか。
2013年8月3日土曜日
投資信託と成功報酬
そもそも、成功報酬という体系はリスクに好意的、つまり、リスクをとって儲かったら報酬が増え、失敗してもマイナスの報酬になりませんから、上手いと思える人と組んだとき以外はあまり適切ではないし、特にリテール向け商品だとなおさらという性質を持っています。今回の動きはそれとは直接関係ありませんが、期中のコストに気を配る運用会社がいるというのは日本にいると新鮮ですね。
ま、日本の場合、販売手数料高いのそもそもどうすんのよ?というか、それによって業界全体が歪んでいることをどうするのかを考えなきゃいけないんでしょうけれど。
ビルディング・ソサエティ
20年前に発行されたブリタニアのPIBSは「これは超々劣後で危ないよ」と書いてあるんだから、投資家は当然それに気付いていたでしょ?というのが英当局の考えで、それに対して、個人投資家側からは「だって、状況が違うじゃん」という反論が出ているとか。状況が違うことがありうるからこそ、このような劣後性(あるいはエクイティ性)のある証券を発行するんじゃないの?という気がするのですけど、どうなることやら。
2013年8月2日金曜日
格付けのない社債
Unrated bond issues double in Europe - http://www.ft.com/cms/9372ca6a-faa9-11e2-87b9-00144feabdc0.html
FT紙によると、ヨーロッパで格付けを取得しない社債の発行が増えているそうです。銀行の融資だと思えば不思議ではないのでしょうけれど。
消費税引き上げ
Japan needs reminding of its lost decade - http://www.ft.com/cms/f80a2eba-fa8a-11e2-87b9-00144feabdc0.html
私『も』というとアレですが、消費税引き上げは時期が悪いと思うんですよね。日本の財政状況が喧伝されているほど悪くないとは必ずしも思わないものの、破綻の議論はプロパガンダだという評価には賛成ですし。まず、景気好くしようよ!ってことですよね。