2010年7月6日火曜日

逆選好は終わらない

 逆選好…。若干難しい概念ですが、要するに、与えられた範囲の中で最悪の行動をすることです。BIS規制がいい例で、リスク・ウエイトを格付けで決めると、儲けなきゃいけない人たちは、特定の格付けの中で最も儲かる(=スプレッドが広い/利息が高い=リスクが高い)案件に手を出すようになり、本当はリスクを抑制するための制度が、逆に、「ルール上のリスクが低ければ実際のリスクは関係ない」となるのが逆選好です。
 フィッチが昨日発表したCDOの格付けクライテリアでは、一応逆選好の対策がなされていて、アウトルックがネガティブあるいはネガティブ方向のウォッチ銘柄については、CDSから逆算される想定格付けまで格付けが下がると考えるとか。
 でも、本当の逆選好は、アウトルックがステーブルのところで起きるんですけどね。でも、格付け会社としては、自分の格付けが間違っているとは言いづらいのでしょう。

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