2010年5月12日水曜日

格下げのタイミング

このタイミングが悪いと言っているわけでもないし、格付けというビジネスが楽だというつもりもありません。また、報道≠公開情報、では正確性の上ではないので、それに依存することも危険です。
新生銀行の格付けにつき、昨日、ムーディーズがA3からBaa1というのには気付いていたのですが、フィッチがBBBからBB+にまで下げていたんですね。今、インターネットで見た限りには「新生」「ジャンク」という検索でヒットするニュースはありませんが、今後、どうなるでしょう。
で、確かに決算数字の確定を待っているべきだったという理屈は分かります。しかし、格下げが昨日だったということは、昨日中には預金した人、金融債を買った人、などがいるわけですよね。自己責任と言えばもちろんそれまでですし、繰り返しになりますが、拙速な格下げなどできるはずはないのですが、本件については、もっと早くてもよかったのではないかというように思っています。
今確認できる限り、S&PはBBB+安定的、R&IはBBB+安定的、JCRはBBB+ネガティブと、ウォッチ・ステータスでもないようです。今日・明日でしょうか? また、「所詮フィッチ」ではあるのですが、報道されたときの反応にも注目です。
なお、フィッチのこの格付けだと、新生さんがカウンター・パーティになっているデリバティブが組み込まれているストラクチャード・ファイナンス案件のフィッチによる格付けにも影響が出るような気がします。時間があれば、あとでクライテリアを確認しておこうと思います。もっとも、フィッチが格付けを付与したストファイ案件がどの程度あるのかは別の話ですが。

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