2010年5月26日水曜日

ヨーロッパの銀行の資金調達

サブ・プライム後の金融危機に際して、多くの銀行が簿外でSIVと呼ばれる短期CP発行媒体を管理していて、そこの資金調達ニーズはすさまじいものがありました。誰が、どれだけ、いつドル資金を必要とするか分からないし、SIVを助けるとなると果たして体力が持つかどうか分からないという信用度に対する不安もあり、というのがお互いに疑心暗鬼を呼び、金融機関同士で資金を融通しあう市場がマヒすることとなりました。その結果として、たとえば、「これ以上隠すことはない」ことを示すためを含め大銀行がSIVを連結対象にした上で解体するといった措置も見られました。
現在ヨーロッパで起きていることはそれに近いと言えば近いのではないかと思っていまして、本源的にドルの預金を持っていないヨーロッパの銀行は、国際業務でドル資産を保有していますから、銀行間で調達せざるを得ないわけですが、誰が、いつ、どれだけの資金を必要とするか分からないので疑心暗鬼になっているんですね。しかも、ギリシャ問題もあって、各銀行の信用度もあまり信用できないとなると大変なんでしょうね。
市場で注目されているのは、ひとつはTEDスプレッド、もうひとつはLIBORとOISのスプレッドで、前者は、たとえば3か月の米国債(トレジャリー・ビルのT)と銀行間金利(ユーロ・ドルでED)の差ですから、これが開くということは、リスクのないおカネの値段と、銀行の倒産リスクとが分かるというものです。OISは翌日物金利の将来の予測と考えればよくて、さすがに明日は潰れないでしょうというのの積み重ねと、たとえば3か月後には銀行だって潰れるかもね、というのの差が現れてきます。
報道を見る限り、英独仏の大銀行もドル調達に苦労しているようで、そもそもユーロ・ドル市場が発達した原因となったアラブの資金はどこへ行ったのかしらという気がいたしますが、まだまだ注目のようです。

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