2010年4月15日木曜日

レバレッジド・ファイナンス

たいていの企業は、自らの存続がかかっているため生き残りに必死です。ということは、必然的に、融資(借入)を返済しようとします。
これは、LBOと呼ばれる、企業を借金過多にする場合も同じで、株主(ファンド)の側がどのように考えるかはともかく(とは言え、ブラック・スワンを読めば瞭然ですが)、会社の側は一所懸命に事業を継続し、借金を返そうとするほうが普通です。
つまり、格付け会社がなんと言おうと、債務者企業の側には融資を返済するインセンティブは極めて強く、レバレッジド・ファイナンスには充分に分散投資の効果が期待できると言えます。むしろ、投資適格企業のほうが、(ブラック・スワン的に)ネガティブなサプライズの程度が大きく、ポートフォリオの効果が期待しにくい上に、そもそもが投資適格であるがゆえに、投資家の側もマージン・オブ・エラー(誤差の範囲)がせまく、それが一層状況を悪化させる可能性があります。
ということを常々考えているわけですが、今日、米国から来たレバレッジド・ファイナンスの専門家の人達と会食をしていて、その思いを改めて強くしたのでした。

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