2010年4月22日木曜日

ソフトバンク格上げ

やれウィルコムだ、レコード・レーベルだ、と言っているこの時期にどうかという気もしますが、S&Pがソフトバンクの格付けをBBからBB+(ダブルBプラス)に上げています。以前、頼まれて真剣に中身を検討したことがあって、それこそ、同社のだけでなく、KDDIさん、NTTドコモさんと、すべての決算発表会、アナリスト説明会のビデオも見ました。結論的には、携帯が安定的にキャッシュ・フローを生み出していること、設備投資がさほど必要でないこと(もちろん必要ですけど、フリー・キャッシュ・フローを大きく損ねるほどは必要ではない)、あたりがポイントなのと、あとは、経営陣(孫さんですね)が、フリー・キャッシュ・フロー水準と、純負債削減水準を「コミット」していることあたりがポイントで、この会社の信用リスクは許容範囲ではないかと思いました。とはいえ、おそらく結論自体はKDDIさんについてもNTTドコモさんについても当時は同じで(KDDIさんについてはJ:COMさんの件の前でしたので)したけれど。
このあたりの銘柄の分析について、格付け会社さんに依存しなくてはならない金融機関は情けないですが、結局、S&PのBB+はS&P的にはジャンクなわけで、ということは、社債に投資する人は日本の格付け会社の格付け見ているっていうことですよね。このあたりが、クレジット市場のプロとしては忸怩たる思いがするわけです。

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