2010年4月23日金曜日

消費者金融証券化

S&Pさんの「Performance Watch: Update For Cashing And Consumer Loan-Backed ABS Transactions In Japan」というのを見ていて、確かに、現象面だけから見ると「さほど変わっていない」というトーンにあまり違和感はないのですが:
  • 傾向値として専業とカード・キャッシングとの間のデフォルト率のかい離幅が広がっている
ことはやはり気にすべきかと。その上で、元本返済率を見ると:
  • 専業のほうは一貫して低下傾向
  • カード・キャッシングのほうは上昇から安定化
であり、専業のほうの借り手が元本を返済しない(できない)状況が悪化しているように思われます。この原因は簡単で:
  • 専業は既存顧客に対する追加融資率が下がり続けている
  • カード・キャッシングのほうは上昇から安定化
しているからです。
なにが起きているのか? 原因はともかく:
  1. 専業は追加融資をしていない
  2. その結果、債務者は、追加融資を原資とした返済(同一社か、消費者金融会社タライ回しかは別として、セクター内での借換)ができなくなっている
  3. 借り換えられなくてデフォルトしている
ということが見て取れます。
このあたりのところを踏まえて、アコムさんやプロミスさんの格付けや社債利回りも注視する必要があるんですよね。

0 件のコメント:

コメントを投稿