最近はデリバティブ、デリバティブと言わなくなったので、複利至上主義というのはなくなったのでしょうか? 一時期は、複利が理解できない奴は金融業界にいる資格はないばかりの勢いでしたが…。
「複利は難しいです」「電卓では計算できません」と放置することで、金融業界の側が優越感に浸っていたことも否定できないと思います。しかし、難しいコンセプトを理解してもらうことがますます重要性を帯びている今、複利至上主義は極めて危険だと思っています。
実際、デュレーションを、単利の面から説明したテキスト・ブックが今まであったでしょうか? あるいはコンベクシティを? 試してみると、単利でも一般化できることであり、なぜあんな複雑な数式を用いるのかよく分かりません。なるほど、確かに時間の価値は重要ですし、それがないとデリバティブの本当の「アービトラージ・フリー」価格は分からないでしょう。しかし、それがなくても多くのことは理解できるのです。
いずれ、そんな、つまり、加減乗除しか出てこないファイナンスのテキストを書いてみたいものです。
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