2010年6月11日金曜日

カレー屋さんと世界情勢

 インドはヒンズー教徒が多く、パキスタンはイスラム教徒が多い。だから、二つの国は分かれたというのは、知っている人であれば当然の話ですが、興味がない人にとってはなんの意味もない情報です。しかし、こんな単純なことを知らないと、トルコのEU加盟が遅れている理由の少なくとも一つが分かりませんし、アラブ諸国とイスラエルの争いの原因の一つもよく分からないはずです。
 ということを「インド・パキスタン料理」と書いてある看板を見る度に思います。もちろん、インドにもイスラム教徒の方はいらっしゃるわけでおかしくはないのですが、「Japanese and Korean Restaurant」と書いてあったらおののきませんか? あるいは「京都・大阪料理」とか? 同じ感覚ではないかと思うのです。
 もっとすごいのは、「インド・パキスタン料理」と書いておきながら、ポーク・カレー(イスラム教徒は豚は穢れているので食べない)やビーフ・カレー(ヒンズー教徒は牛は聖なる生き物なので食べない)とか出す店で、さすがにあまりないのですが、たまにあってびっくりします。
 もっとも、日本でインド料理やパキスタン料理と称するレストランで働いている人たちのほとんどはネパールかバングラデシュの方々のようです。今調べたら、ネパールは主としてヒンズー教、バングラデシュは主としてイスラム教とのことです。

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