2012年12月1日土曜日

利益と損失の非対称性について

デリバティブの取引や仕組債で損をしたと主張する人達に共通することは、取引を始める際に、利益と損失の非対称性についての理解がちゃんとできていなかったことではないかと思います。誰に(もしくはそもそも)説明責任があるのかという議論はとりあえず脇に置いておくとして、儲かってもごくわずか、損するときはとことん損をするという特徴をきちんと理解した上で取引をしているとは到底思えないケースが多いわけです。

逆に、利益と損失とが利益に偏って非対称的なものがあります。典型的なのは火災保険で、保険料は微々たるもの、保険金は支払った保険料と比較すれば膨大です。このような取引は機会があれば加入すべきだという理屈になります。

実は、日本の国債を空売りするというのが、利益と損失の非対称性が際立っている取引と言えます。というのも、利回りは(多分)マイナスにならない(はずな)ので、10年国債の利回りが0.7%からゼロになったところで価格は7%しか上がりません。しかし、0.7%の利回りがたとえば3%になると価格は18%下がります。確率を加味すれば…という議論はそうですが、これこそ逆ブラックスワン取引でしょう。

逆に言えば、現在の金利環境で、債券を買うことがいかに非対称的かという証明でもありますよね。だから普通預金や個人向け復興国債がいいのでは、などと思ったりするわけですが。

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