2012年12月17日月曜日

デリバティブと理論値

コモディティの先物は、将来の受け渡しのもののほうが価格が安いという特徴を一般的に持っています。これは、コモディティは使ってナンボという性質があるため、すぐに使えるもののほうが価値が高いからだと説明されています。実際、2005年とか2006年にはこの傾向は顕著でした。ちなみみ、コモディティ取引の主流は、世界中で取引されているモノであることから、ドル建てです。

また、通貨の先物(為替予約)は、対円で見ると、将来の契約(受け渡し・決済)ほど円高・外貨安になって、数字が小さくなります。これは、金利差から出る当然の帰結です。

本来、コモディティにも金利と倉庫代という要素があるため、将来の受け渡しのものの価格は高くても不思議ではないのですが、取引所の先物価格のほうが理論値よりも正しい、つまり、正確に需給を反映していると考えればいいでしょう。

ということは、コモディティ・スワップはものすごいディスカウントになるということになります。価格の固定化を図った人は、現物の時価と比較するととても安い価格の円建てコモディティを確保できたはずなのです。

ただ、見た目がいいときというのは、往々にして、業者が利益を取りやすいっていうのもありますよね。構図としては、いわゆるクーポン・スワップと同じなのかもしれません。

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