2012年12月10日月曜日

デリバティブの時価評価

 1:3のレシオ型の為替予約の時価評価は、オプション性があるため難しいというのが常識です。しかし、概算は簡単です。

 たとえば、1ドル=80円のときに、1ドル=75円で1:3のレシオ型外貨予約(ドル買い)を毎月10万ドルまたは30万ドルで5年間締結したとします。 ここで、外国為替市場が変動して1ドル=79円になったらどうなるか?

 レシオ型が1:3でオプションが組み合わさっているものであることが分かれば、円高方向に向かったときの時価の悪化の仕方は3倍、円安方向に向かったときの時価の好転は1倍と考えればいいでしょう。上の場合、1円の円高は、30万ドル/月に効いてくるので、30万ドル×1円/ドル×60回=1800万円の時価評価損となるわけです。もちろん、実際には、業者が当初に利益を上げているので当初の時価評価損は為替レートが動いていなくても相当なマイナスですから、1800万円マイナスが増加するということなのですけれど…。

0 件のコメント:

コメントを投稿