クレジット投資は今世紀に入ってから様変わりし、値動きが激しくなり、トレーディングに近いことも可能になりました。投資適格のクレジット・デリバティブ指標だけではなくさまざまなCDS指標が開発され、そのデリバティブの取引もできますよね。
欧米のクレジット投資家にとって昨年は非常に良い年だったようで、中央銀行の流動性供給の形で金融システムに多額の資金が滞留、ある程度まともな借り手であればいくらでも融資を受けられたという情況であったため、企業倒産が減るどころか、流動性を原因としたクレジット商品の価格上昇(スプレッド低下)もありました。結果、クレジットを投資対象とするファンド(≒投資信託)は非常に好成績を残したとか。
それは今年は難しいでしょ?というのがフィッチの言っていることなのですが、(一応、専門分野なので言わせてもらうと)そもそも、クレジット投資でトップダウンはあまり進められないなぁーというのが正直な気持ちです。実際には、仮に株で運用しろと言われてもトップダウンはしないとは思いますが、結局、クレジット投資のアウト・パフォーマンスの基はどこにあるのかというとデフォルトにあたらないで、どこまで表面的に怪しい(=利回りの高い)ものに投資できるかにあるわけで、価格が倍になることがある株とは根本的に違うと思うんですけどね。
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