2013年5月13日月曜日

証券化の格付けを意味あるものにするには

以前から何度か申し上げているとおり、ここにきて米国のストラクチャード・ファイナンス案件、特にCMBSでは、他の格付け会社の格付けに対して「僕はそんな高い格付け付けないもんね(だからおカネ払ってもらえなかったんだよーん)」という内容のレポートが何度か出されています。フィッチやムーディーズが格付けを付けないで、クロールだ、モーニング・スターだ、ドミニオンなんちゃらだ、という格付け会社の格付けが付いているのを見れば、アヤしむべきなのが当然なわけですが、もっとも、それでもCMBSが飛ぶように売れているというのは、日本の一時期の某二大投資家の時代をほうふつとさせたりもいたします。

それはさておき、米国ではこの問題をどう対処するか、真剣に議論がなされているようで、それなりに健全な方向に行きつつあるようです。FT紙によれば、S&Pとムーディーズは、他の格付け会社を批判できるようにすることで市場の健全性が保てるという意見のようで、私もそれは非常に賛成です。私はかつて、ストラクチャード・ファイナンスの勝手格付けもありなのではと思っていたことがあって、実際には情報が限定されているためなかなか難しいのでしょうが、そういういことがあってもいいですよね。

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