2013年5月1日水曜日

金融商品訴訟雑感2つ

順不同ですが:

1) 業者側は、なぜ、フォワードの理論値を認めようとしないのか? 金利差によって理論的な先物価格が一意的に決まるのは当然なのに、「将来のことは分からない」と理論をすりかえようとする手法が多く見られますよね。説明義務を負わされるかもしれないことが怖いのかもしれませんが、たとえば、競馬や宝くじは期待値が1(100%)を下回ることなど説明するまでもなく皆がしっているわけで、それと同じように、別に、説明する義務がないと思うのであればそういい切ればいいだけだと思うのですが。

2) 客側は、商品性そのものを問題にしますが、デリバティブの無限の組み合わせは、逆に言えば組み合わせでしかないわけで、化学反応を起こして別のものになるわけでなし、商品性そのものが世の中的に認められないという主張は通りにくいのではないかと思います。リスク・リターン特性が一部の人には向いていないという議論はあるのでしょうし、あとは、対価との関係が分かりにくいという主張もあるとは思いますが。デリバティブが悪いのだとすると、それは相場が悪いというのと同じ話なので、ちょっと通りにくいですよね。

実際には、弁護士さんたちも商売なのであって、勝つためには手段を選んでいないだけなのでしょうから、その主張の大人気の有無を問うこと自体が大人気ないんでしょうけれど、子供に夢を与えられる商売ではないですよね、そうなっちゃうと。書生くさい言いかたですけれど、理論は理論として正しいことを確認し合った上で、より洗練された土俵で議論がなされた上での判決が見たいんですけれど…。

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