プライベート・エクイティのセカンダリーと呼ばれる領域は、実は、2つの、しかも相互にあまり関係のない分野に分かれます。
ひとつは、既存のPEファンドに対するLP持ち分を他の投資家から購入するもので、大手の金融機関が大量に手放したものを購入するという形でひとつの運用対象になっています。いわゆるPEセカンダリーというのは、こちらに入ります。AXAとかコラー・キャピタルが著名ですね。こちらは、それなりに意味があるというか、社債などもそうですが実はセカンダリーのビジネスはそれはそれで非常に面白いものです。
もうひとつは、セカンダリー・バイアウト(2次買収)とかターシャリー・バイアウト(3次買収)と呼ばれるもので、投資会社間で会社の売買をするものです。これには批判がつきもので、PEが価値向上を目的にしているのであれば、あるPE投資家が別のPE投資家に売却するときは企業価値は向上し尽くしているはずですし、そうでないのだとすると、売主側が安く売りすぎということになるわけですが、PEはファンド形態であって、ファンドには投資期間があるため、買う側も売る側も時間のプレッシャーがあり、このような案件が増えることになります。日本でも、PE投資の対象となる会社自体が限定的で、特に大型ファンドの買収対象となるような規模の会社が売りに出ることは少ないため、このファンド間転売が増えることになります。
なので、ロイターのこの記事も、内容的には定期的に出てくるものであって、ま、正直新鮮味はないのですが…。
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