昔から証券化の世界ではABCP(資産担保CP)の流動性補完は金融機関のメシのタネだったわけですが、金融機関の側の格付けの問題があり、また、最近では流動性もタダではないので、いわゆる内部流動性補完というのは今後活用される可能性が高まっていたわけです。
流動性がただではないというのは、ABCPだけの話ではなく、CPの場合(って、実際は他の社債でもそうなのですが)、償還資金は借り換えに依存せざるを得ず、調達主体は充分な流動性がないとデフォルトしてしまいます。それを避けるためには金融機関から流動性補完を得ているわけですが、それにはコストがかかります。そのコストは、これまではなんとなく金融機関がチャージしていたわけですが、上述のとおり、今や流動性はタダではなく、そのため、CP発行に一層のコストがかかるという状況にもなっています。
そこで、アメリカでは「コーラブルCP」なるものが登場しているそうです。「コーラブル」と「延長可能」は意味は同じで、要するに、最長の償還期限はもっと長い(たとえば9か月)が、30日で償還される可能性があるCPという意味です。日本でこのような「新商品」が出ないのはなぜなんだろうといつも思いますが。
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