2013年1月1日火曜日

丁寧な説明

 有志の方々の前で金融商品の仕組みについてお話をする機会があるのですが、その際、たとえば仕組み債で、元本が毀損する確率を構成する要素の一つである将来の価格の理論値であるとか、プロであれば必ず比較するであろう他の金融商品との違いであることについても触れるようにしています。そうすると「そこまで細かい説明をしたら、誰も買わないではないか」というコメントを頂戴することがよくあります。

 そこで思うのですが、細かい説明をしたら誰も買わなくなるようなものであるということは、裏を返すと、そのようなものを買う人というのは細かい説明を受けていないことはおろか、細かい説明に含まれる正確な状況を把握しないで購入を決めていることになりますよね。

 「説明したら売れない」というのは業界の側も感じていることのようで、そもそも、金融商品取引法のコンセプトは「ちゃんと説明したら売ってもよい」というものなので、当局もなかなかそこから踏み込めないようではあります。

 でも、今年はなんとかならないかしら…なんていうのが初夢ですかね。

0 件のコメント:

コメントを投稿