2013年3月23日土曜日

証券化バンカーもバブルの犠牲?

FT紙のジリアン・テット氏のコラムで、ミシガン大とプリンストン大の研究者による調査が紹介されてまして、一般的な証券化業務の従事者は、「バブルだ」「もうこんなの価値がない」という内容の電子メールの交換ばかりが報道されている中、実際には多くの人たちが市場のピークに近いところで不動産を買っている、あるいは、ピークで売り抜けていないということが分かったそうです。テット氏の結論は「Skin in the game」、つまり、当事者に案件失敗の損失を負担させることでむこうみずな行動を防げるというのはあまり正しくないというものです。

海外での訴訟等を見て思うのはまさにそうで、多くの人は証券化の技術も信じていたのだろうし、住宅価格が上がり続けるとも思っていたのでしょう。プロとアマチュアの差は、前者はそれが「想定」であることを知っていたこと、後者はそれが「真実・事実」であるかのように喧伝されていたことなのだと思いますし、プロはアマチュアに対して「想定は想定でしかない」ことをきちんと説明する義務があったのだろうとは一般的には思いますけれど、プロだからといって間違えないわけではないんですよね。もっとも、プロは知識が深い分、自己責任を問えるというわけで。

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