2013年3月16日土曜日

格付け会社間で意見が異なるのはいいこと(アメリカCMBS編)

ムーディーズが、「モルガン・スタンレー・キャピタル・I・トラスト2013-ALTM」というCMBSについて、自分たちが格付けを附与していたら、他の3格付け会社よりも随分と低くなったに違いないというレポートを発表しています。1件の地域ショッピング・モールを裏付けとする融資を証券化しているものなのですが、市況悪化時の不動産価格は評価額の35%下で、他の格付け会社の格付けよりも4から6ノッチ下が適正なはずなんだそうです。キャップ・レートの差が激しい(7%を使った格付け会社が1つ、7.8%を用いたところが2つあるそうです)のが要因で、ムーディーズは8.5%を用いているそうです。亀戸のサン・ストリート大丈夫かしら?というのと発想は似ているのかもしれませんね。

ちなみに、他の「3つの格付け会社」と書いてあったので、最初は冗談かと思った(ま、冗談のはずはありませんが)のですが、見たところ、クロールが格付けを附与していました。格付け屋さんを始めたのは知ってましたが、ムーディーズがクロールを格付け会社だと認識しているところがちょっと驚きです。もちろん、NRSROのひとつですから不思議ではないのですが。

0 件のコメント:

コメントを投稿