2013年3月20日水曜日

CMBSとサービサー指名権

アメリカの話なのですが、CMBSの劣後部分を持っている投資家が不良債権処理の過程で対象物件を評価額で購入しようとし、その価格決定方法に対して優先部分の投資家が疑義を呈した裁判が和解したそうです(WSJ紙)。当事者には守秘義務が貸されているようですが、日本で言えば無剰余の後順位抵当権者が競売を申し立てられないのと同じような理屈で、劣後部分の投資家は、不良債権処理によって1円も得られないのであればサービサー指名などできないはずだという理屈になり、優先部分の投資家に有利な内容になっているようです。

識者によれば、今後、スペシャル・サービサー(≒不良債権処理業者)は、利益相反と見られないように行動しなきゃね、ということになるそうです。

日本では、なかなかこの手の訴訟が見られないため、前例・先例が見つけにくいですよね。もう少し、訴訟で解決するという習慣を、すくなくとも商取引では持ったほうがいいような気もします。

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