グーグル・リーダーは私も重宝していたので非常にショックだったのですが、Feedlyに替えて、ま、ぼちぼちやってます。
エコノミスト誌にグーグル・リーダーは社会基盤だよねぇー、でも、僕たち、インフラ運営を民間企業に任せることって、将来的に気分いいかどうか分かんないよねぇーという意見が出ていて、ふむふむなるほどと思うわけですが、この意見を見つける基になったFTアルファビルのブログのほうが業界的にはより深くて面白かったです。
前半部分は「ヘビー・ユーザーが払ってもいいと思う料金を課すと、ライト・ユーザーが寄り付かなくなって、固定費を賄えなくなる」一方で「ライト・ユーザーが払ってもいいという料金にするとヘビー・ユーザーが登場してコスト割れになる」ため、料金を課すというビジネス・モデルが成り立たないというグーグル側の理屈です。LTEのデータ料金プランの設計と考えても同じで、従量制にするとヘビー・ユーザーは逃げていくし、その意味では(他社のは知りませんが)NTTドコモの体系はちょうどいいバランスなのかもしれないなぁー、でも、WiMAXはどうなんだろう、などと経済学部出身者ちっくな(あるいはフリーコノミクスの熱心な読者・聴取者的な)興味を持ったりもします。
で、実際に重要なのは後半部分なのですが、「これって、銀行と同じだよね」という話になります。銀行はなくては困るという意味でインフラなのですが、多くの顧客は銀行にとって儲からないというか、預金という資金調達源としての意味を持っていなければ、面倒なだけです。しかし、その面倒さに値段を付けようとすると、実はグーグル・リーダーが直面していたのと同じ問題を抱えているわけです。「だから公的な関与があるんでしょ」というのが結論みたいなもので、まったくそのとおりなんですけれど。
同じ問題は証券会社にもありますよね。多くの個人客は取引金額が小さくて、証券会社の固定費(日本では人員削減が難しいので、正社員の給料は固定費ですよね)と比較すると手数料もらっても割に合わないのですが、中にはとんでもない金額の取引をしてくれる(あるいは、仕組債などで目ん玉が飛び出るくらい稼がせてくれる)お客さんがいて、そのようなお客さんにあたるためには個人客を網羅的にカバーしなくてはならないわけです。その意味では、手数料上げる担当者は証券会社のインフラを利用しているわけですが、証券会社の人というのはそこまで深く考えることに慣れていない(経営者も同じです)ため、インフラ利用料を徴取することを考えずに手数料稼ぐ人を褒める傾向はあります。
もっとすごいのは病院ですかね。病院って、ものすごくエラい先生と15分話し込んでも、通常の外来だったらびっくりするぐらい安いわけで、そんな患者ばかりだったら大変ですよね。だから、いろいろな形で役所が関与しているわけですよね。
って、単なる雑感でしかないですが。
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