FT紙に「無リスク資産はなにか」という質問のほかに「無リスク資産が消滅するという事態が起こりうるのか」という質問も重要なのではという意見が出てます。格付け的には、トリプルAが「ほぼほぼデフォルトしない」というのと同義なわけですが、英米仏が次々とトリプルAを失い、日本などとうにトリプルAでないわけですから、これらの質問には一定の意味があります。
もちろん、「国はデフォルトしない」という考えもあり、その理由は、お札さえ刷れば借金は常に返せるわけで、本質的なリスクはインフレもしくは通貨の価値(両者は結局はおなじことですが)の崩壊にあるからです。日本のように債権者がほぼ自国民であればインフレ、海外の債権者が増えると為替レートの破滅的な下落という形で実質的なデフォルトになるというわけです。
ま、ユーロ圏以外はそんな心配は遠そうだという内容には私も賛成ですが、日本のことを考えると、デフォルトが考えられないとするのは早計でしょう。ただ、日本の場合は国債保有者がほぼ日本人なのでデフォルトは増税と同じ意味しか持ちませんから、あまり議論をしてもしょうがないのでしょうけれど。
結局、国の力は国民の勤勉さと労働力としての国民の質であり、まだ日本については安心していいのかも、と思ったりもしています。
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