2013年4月15日月曜日

金(ゴールド)とインフレ

インフレというのは、モノの価値がどんどん上がっていくことですが、これは、ウラを返せばおカネの価値がどんどん下がっていくことです。モノの代表とされるのは金(ゴールド)ですが、ゴールドそのものは、人類が宝飾品として、あるいは何となく(他人が欲しがるのではないかと思って)持っていたいという不思議な特徴を有していますが、何の役にもたたないという点で普通のモノとは異なっていて、なのでなおさらおカネとの交換比率を計測する上では重要なのです。

もっとも、ここでいう「おカネ」とは昔は英ポンドであり、現在は米ドルです。つまり、ゴールドが計測しようとしているおカネの価値とは米ドルなわけです。なので、ゴールドの価値が上がるというのは、モノの価値との対比で米ドルが下がっていることを意味しますが、米ドルの価値が下がっているというのであれば米ドル安になりますから、たとえば円高になったりするわけです。なので、一般的には、円建てのゴールド価格はドル建てほど激しく動きません。なぜなら、ゴールド高はドル安であり、ドル安は円高なので、結局、「ドル建てのゴールド価格×ドル・円の為替レート」でしかない円建てのゴールド価格は影響が打ち消し合うのです。

なので、日本のインフレ懸念と円建ゴールド価格とは直接には関係しません。もちろん、日本のインフレ懸念が円安になれば、ドル高になりますから、ドル建てのゴールド価格は上昇しなくても為替レートの影響だけで円建ゴールド価格は上がることになりますが。

ということを、ゴールドだけではなくシルバーの価格も下がっているという記事を見て、ふと思いました。

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