FT紙のジリアン・テット氏のコラムに「中央銀行の役割は通貨価値の維持である」というボルカー元連邦準備制度理事会議長のコメントが紹介されています。中央銀行があまりにいろいろなことをやり始めると、政治の問題として、政治家や国民が中央銀行に過度な期待をするようになり、そのことは極めて危険であるとのことで、期待が過度かどうかはともかくとして、現在の日本で日銀にマジックを期待しているような(そして、逆に政府の役割はほとんどないかのようなフリをしているように政権側が見える)事態は決していいことではないというのです。
ボルカー氏自身はレーガン政権下でのインフレ退治に大変な思いをしたわけで、「ちょっとばかしのインフレ」が本当に実現可能かどうか懐疑的なのも当然のように思います。テット氏によれば、黒田総裁はリスクは充分に認識しているとのことですが、私的には、そもそも「そんな簡単にはインフレにならない」と思っていて、資産インフレはともかく、実体経済へのインフレはまだ先なんだろうと感じています。ということは、やはり借金して不動産買うのが得策なんですかね? ま、親御さんが不動産持ってて相続を期待できる人には、特になにもしなくていいというアドバイスも有効なように思いますが。
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